初心者にとって、筋トレに取り組む頻度もまた、疑問の一つではないでしょうか。
ダイエットやパンプアップなど、初心者もそれぞれ筋トレの目的があるはずですが、目的達成のためにはメニューやフォームだけではなく、取り組む頻度も理解しておくべきポイント。
初心者が筋トレを効果的に行うために、「頻度」をテーマに解説していきます。
Contents
毎日の筋トレは逆効果?正しい頻度の決め方
筋トレを始めたばかりの初心者はモチベーションが高いことでしょう。
しかし、そのモチベーションが仇となってしまう可能性があります。結論から申し上げると、毎日のように筋トレを行うことは効果的ではありません。
筋トレで「身体に負荷を与えたら休息を取る」この繰り返しにより、筋肉が発達します。
筋肉の成長は、筋トレと休息でワンセット。ある程度休息を兼ねて間隔を空けた方が、効率が良くなると覚えておきましょう。
正しい頻度の決め方
筋トレの頻度は週2回が効果的って本当?
筋トレに関して調べると、「頻度は週2程度が良い」との声が多々聞こえてきます。
目的達成のためのモチベーションが高い初心者にとっては、もっと積極的に筋トレを行いたいとの思いがあるでしょう。
しかし効率を考えると週2回程度で十分。初心者であっても週2間隔がおすすめです。
筋肉は運動による負荷と回復によって成長します。
週2での筋トレは裏を返せば週5は休むことになるので、「もっとがっつり運動したい」、あるいは「週2程度では効果が出ないのでは?」と不安になる方もいるかもしれませんね。
体の疲労が取れていない状態での筋トレは、思うように身体に負荷・刺激を与えることができないのです。
つまり、中途半端な運動量のトレーニングとなるので、上級者ほど疲労回復を意識しています。
筋肉の成長には、トレーニングだけではなく、回復期間を設けることも必要なことだと覚えておきましょう。
毎日筋トレするなら部位別に鍛える
筋トレは回復が大切ですが、毎日行う方法もあります。それは「部位別」のトレーニングです。
週2とは、「筋肉に負荷をかけて休息するサイクル」として適した期間。しかし、「筋トレ」はそれぞれの部位毎に負担をかけることが可能です。
例えば上半身と下半身。それぞれを週2として考えてみてはいかがでしょうか。
- 月曜日:上半身
- 火曜日:下半身
- 水曜日:回復期間
- 木曜日:上半身
- 金曜日:下半身
トレーニングスケジュールとしては「週4」ですが、上半身、下半身それぞれ「週2」のトレーニングとなっています。
このように、筋トレの頻度は週2が理想ですが、「週に2日のトレーニング」ではなく、「部位毎に週2の頻度で負担を与える」が正解。
モチベーションの高い初心者はこの点を覚えておくと良いでしょう。
筋トレの頻度とモチベーションのバランス
海の様子を見に行ったら通りすがりのワンピースが似合う女性に「すごい胸板ね!」と褒められた。これで更に筋トレのモチベーションがあがります。
おばあさん(推定80)ありがとう! pic.twitter.com/zhzA0pjJGS— あつし (@muscolo_a24) June 12, 2020
筋トレの頻度の基準は回復期間が大切です。
そのため、モチベーションに準拠したスケジューリングではなく、如何に回復期間を設けるかがポイント。
休んでいるとせっかく高かったモチベーションが低下する…そんなケースも珍しくないようです。
そこで、モチベーションが高い初心者は、部位毎に細かく分けたり、あるいはトレーニング方法を変えてみると良いでしょう。
例えばダイエットが目的であれば、有酸素運動の日を作ることで、筋肉を回復しつつトレーニングを行うことでモチベーションを発揮できます。
頻度は継続力も考慮して設定する
筋トレは一回だけで劇的な効果が生まれるものではありませんので、頻度を意識して、継続力を考慮する必要があります。
筋トレの特性として、トレーニングと休息・回復のセットを何度も繰り返すことで徐々に効果が生まれます。
この特性からも、継続こそ筋トレ成功の秘訣なので、継続できる負荷・スケジューリングが大切だと分かっていただけるはず。
初心者の場合、モチベーションの高さからつつい負荷の大きなプログラムを作りがちです。
バーベルやダンベルの重量、セット数や量など高い負荷設定をかけていち早く結果を出したいと考えてしまうようですね。
しかし、筋トレは長期的視野が大切で、毎日限界ギリギリまで自分を追い込み、翌日の仕事に支障をきたすような強度設定ではなく、嫌にならず長く続けられる強度を選ぶことがポイントです。
筋トレの負荷強度と回数の決め方
筋トレは「どれだけの負荷をかけるのか」もまた、大切です。
ネットや書籍などを見ると、「10回×3セット」「12回×4セット」と、セット数を設定してのトレーニングが勧められています。
ただ、その理由や「自分自身にとって」最適な負荷を見つけることこそ、初心者には重要なのです。
負荷強度と回数の決め方
「過負荷の原則」で強度設定をする
筋トレの負荷の決め方の鍵となるのは過負荷です。
過負荷とは「限界以上」を意味する言葉で、筋トレでは、ある程度筋肉に高い負担をかけることを指しますので、トレーニングメニュー作成の際意識してみると良いでしょう。
筋トレとは筋肉に如何に負荷をかけ、休息によって回復することで成長していくものです。
そのため、負担のかからない筋トレでは意味がありません。
例えばベンチプレスで10回×3セットのレジスタンス運動を終えた際、「もう持ち上げることができない」「胸がプルプルしている」となるのが理想です。
運動を終えても「まだまだ余裕」「もっとできるかも」といった状態は、残念ながらトレーニングとしての効果があまり期待できません。
効果的な筋トレのカギは超回復
筋トレは超回復を意識することもポイント。
超回復とは、筋トレによって負荷をかけられ、傷ついた筋肉が回復する動きです。
これはどの部位であっても、全身の筋肉がまとっている特性。
マンガやアニメでも「限界から回復すると強くなる」といった描写は珍しくありませんが、実は人間本来の持つ特徴なのです。
超回復は時間の経過を待つだけではなく、栄養や食事、睡眠、さらには成長ホルモンなど様々なものが絡んでいるので、概日リズムも重要となります。
つまり筋トレでは超回復のためにも限界まで筋肉に負担をかけることが大切です。
タイプで変わる効果的な筋トレの頻度
筋トレは、運動神経が良い人、昔スポーツの経験がある人、あるいは男性や女性、さらには学生や社会人など、人それぞれです。
それぞれの環境や個性に応じて「効果的なエクササイズの頻度」が変わります。
そこで、タイプ別にどのような頻度が適しているのかを解説・提案していますので参考にしてください。
タイプ別
初心者は週2~3回の頻度
筋トレの初心者、あるいは運動神経に自信がない人は週に2~3日、トレーニング、またはジムに通うなど「筋トレの日」を定めると良いでしょう。
筋トレのフォーム、ジムであればマシンの使い方、プログラムの種類、自宅であれば運動スペースの確保など、初心者は基本的なことを意識してみましょう。
筋トレは正しいフォームで筋肉に正しく負荷をかける必要があります。
基本を疎かにした間違ったフォームが癖となると、筋トレの効率も低下し、さらには動作によって関節等を痛めてしまう可能性もあります。
運動不足だと自覚があるなら週1回~の頻度
運動不足を自覚し、パンプアップよりもダイエット目的であれば、まずは週に1日からじっくりと初めてみると良いでしょう。
運動不足のタイプの人が大切なのは運動習慣。
運動習慣がないからこそ鈍っている体は、急に負担を与えると、長期間筋肉痛の状態が続いたり、筋トレのモチベーションそのものを低下させたりすることも。
まずは体に「運動を慣れさせる」ことを目的としましょう。
体を大きくしたいなら週3~4回の頻度
筋トレで逞しい体を作りたい人は頻度を高くした方が良いでしょう。
但し、同じ部位を頻繁にトレーニングするのではなく、部位別に細かくトレーニングを行うようにしてください。
上半身・下半身といった大雑把な分類だけではなく、全身を細かく分け、多関節種目となるよう努め、なるべく全身くまなく筋トレを行うとよいでしょう。
また、自重よりもジム等で重量でのトレーニングがおすすめです。
自重の場合、限界まで負荷を与えるためには時間がかかるので、トレーニングの時間が長くなりがち。
一方、重量があるトレーニングであれば短い時間・回数で大きな負荷を与えられるので、短時間ではあっても様々な種目のトレーニングが可能となり、パンプアップをもたらします。
効率的に筋肥大させる3つのポイント
筋肥大を効率的に行いたいと思った時に、覚えておくべきポイント・方法を解説します。
筋肥大させるポイント
できるだけ部位を細かく分けてオーバーワークを防ぐ
例えば「腕」だけでも様々な筋肉がありますので、より細かく、上腕と前腕は別の日に行うなどすれば、効率の良い筋肥大をもたらします。
部位を細かく分類することで、様々な部位が鍛えられるようになります。
より筋肉が筋肥大することで身体全体もたくましいシルエットとなるでしょう。
時間が取れないなら上半身と下半身を交互に
なかなか筋トレの時間が取れない場合には、上半身と下半身を交互に追い込むのが良いでしょう。
上半身、下半身それぞれ細かい筋肉にて構成されていますが、上半身であればベンチプレス、下半身であればスクワットなど、より大きな筋肉を鍛えることで、ある程度身体のシルエットが綺麗になります。
前半は「高重量×低回数」で後半は「低重量×高回数」にする
筋トレの際、前半は高重量で低回数、後半は低重量で高回数としてみるのも良いでしょう。
単純な話、人間の体力には限界があり、筋トレも例外ではありません。
トレーニング開始直後の体力と終盤とでは差があります。
前半の体力に余裕がある時には、体力を消耗した時には持ち上げられない高重量で負担をかけ、効率よく体に負担をかけましょう。
社会人のジム通いはどうするのが効果的?
社会人の場合、筋トレは時間の工面も大切です。
頻度への意識もさることながら、どれだけ筋トレの時間を確保できるのかも大切なポイント。
どうすると効率が良いのか、詳しく解説していきます。
効率が良いのは?
時間とスケジュールを調整する
時間とスケジュールに目を通し、どのタイミングが筋トレを行いやすいのかを考えてみましょう。
1日単位で考えるのではなく、週間スケジュールを見て、何曜日ならトレーニングが可能なのかなどを割り出し、メニューを組み立てることが大切です。
ダイエットや細マッチョなら有酸素運動も取り入れてみる
ダイエットとして、あるいは細マッチョを目指しているのであれば筋トレだけではなく、有酸素運動を取り入れてみると良いでしょう。
筋トレは無酸素運動なので、脂肪燃焼効果は低いですが、ランニングやサイクリングなど、有酸素運動は体内に酸素を取り入れることで脂肪を効率よく燃焼してくれます。
引き締まった体をもたらしてくれることでしょう。
おすすめの頻度やメニューは?
筋トレの初心者にとっておすすめの頻度・メニューは、質はもちろん、目的と自分自身の体力やモチベーション、環境によって異なります。
筋トレは闇雲に気合や根性で頑張るものではありません。
なりたい自分を思い描き、そのためにはどのような頻度やメニューが効果的なのかを考えましょう。