筋トレの方法は多々あります。自重による筋トレもその一つですが、初心者にとっては少々ハードルが高いものです。
しかし、覚えることで筋トレに幅が出るのも事実。そこで、自重による筋トレについて、主に初心者に対しての解説を行ってみましたので参考にしてみてください。
Contents
自重とは?初心者が筋トレをする前に覚えること
自重とは、「自分の重さ」によるトレーニングです。
筋トレといえば、重いダンベルやバーベル、マシンで自分の金に気に負担を与えるもの。これが初心者に限らず、多くの人が抱くイメージでしょう。
確かに間違いではありませんが、筋トレにもまた、様々なバリエーションがあります。
自重による筋トレは、覚えることで好きな時・場所でトレーニングに取り組めるのですが、初心者にとっては分からないことも多いのではないでしょうか。
そこで、自重トレーニングとは何かについて、主に初心者に向けて解説してみました。
自重とは
自重による筋トレのメリット
ダンベルや器具に頼らない自分の体の重さ、「自重」による筋トレにはいくつかのメリットがあります。初心者はもちろんですが、上級者にとってのメリットもありますのでご覧ください。
すぐに取り掛かれる
自重による筋トレは、すぐに取り掛かることが可能です。
動作を覚えることで、ジム通いの必要性もなく、家など自宅での筋トレが可能。初心者にとって、筋トレは環境も大切だと考えていることでしょう。
器具を用意したり、ジムに通ったり、、、いわば筋トレを「特別なもの」と捉えている節がありますが、自重トレーニングであれば、いつでもどこででも好きな時に取り組めます。
仕事で忙しくてジム通いが難しい人、自宅や職場近くにジムがない人でも問題ありません。
プロテインもすぐに用意できることでしょう。
体に大きな負担を与えない
自重はあくまでも自分の体の重さを負荷にするものです。
バーベルやダンベルといった器具を使用しませんので、体への負荷という点に於いてもメリット。
一例として、バーベルやダンベルは、正しいフォーム・動作が大切です。
間違ったフォームで力を入れても、関節や筋に負荷をかけてしまう結果に。
鍛えるための筋トレで身体を痛めてしまっては本末転倒ですが、自分の限界を超えた重量でのトレーニングでは、そのようなリスクもあります。
その点、自重であればあくまでも自分の重量。フォームによって体に負荷を与えるだけで、決して無理な重量をかけるものではありません。そのため、体への負担を軽減できます。
いろんなアレンジの筋トレが可能
自重の筋トレは、様々な方法が可能な点もメリット。
あくまでもやり方の問題ですので、自重に関しては「こうでなければならない」ではなく、筋肉に負荷をかけ、効果が見込めるものであれば良いのです。
ダンベルやバーベルを用いる場合、正しいフォームでの運動でなければ体を痛めてしまう可能性も。
結果、常に同じ運動の反復となってしまいがちですが、自重はまさに「自由」です。
例えば胸を鍛えようと思ったら器具を用いたトレーニングは動作が限られているものの、自重であれば自分の想像力・アレンジ次第。
関節や筋に負担をかけすぎない程度に、いろいろと動いてみることで自分に適したトレーニングを見つけられるかもしれません。
また、決まった動作の必要性がないので、飽きっぽい人にもおすすめ。
極論ですが、筋肉に負荷がかかっていれば良いので、単調な運動に飽きっぽい人も、自重トレーニングがは向いているかもしれません。
自重による筋トレのデメリットとは?
様々なメリットがある自重による筋トレですが、デメリットもいくつかあります。これらの注意点もまた、よく覚えておきましょう。
正しい知識が必要
筋トレとは、筋肉に負荷をかけることです。テレビ、あるいはジム等でもマッチョな方が筋肉、特に大胸筋を自らの意思で動かしたりしますが、あれこそ筋トレを意識している証拠。
なぜなら、筋肉を動かすためには筋肉の量よりも、「いかに筋肉を意識するか」が大切なのです。
大胸筋への負荷のかけ方を理解しているからこそ、器具を使わずとも筋肉の収縮、つまりは筋肉を動かせるという理屈。
これができれば、自重トレーニングでも、「どのように負荷をかけるのか」「どうすれば負荷がかかる動き・姿勢なのか」が分かるので、自重トレーニングもすぐに適応できます。
これらは裏を返せば、知識がなければ難しいことになるので、その手こそデメリットでしょう。
筋トレの基本を理解していないと、「なぜそのように動くのか」「その動きの目的は何か」が分かりません。
筋トレのポイント、コツは頭だけではなく、実際に体で理解してこそ。そのため、自重トレーニングはある程度の経験が求められます。
自分自身のモチベーションも鍵
自重での筋トレは家でも可能ですが、その場合自分自身のモチベーションも重要。
ジムであれば足を運ぶことで「運動できる環境」が待っているので、気持ちを切り替えやすいです。
しかし、プライベート空間でもある家では、気持ちの切り替えが難しいもの。自宅であれば動画等を見ながら運動できるメリットもありますが、自分自身のモチベーションを高めてこそ。
疲れている、帰宅が遅かった、眠い…。これらの理由で、「今日はいいや」となれば、当然筋トレの効果などありませんし、それらが続くといつしかトレーニングそのものの継続力もなくなることでしょう。
回数をこなすので長時間のトレーニングになりがち
自重でのトレーニングは、様々なアレンジが可能ではありますが、「ワークアウト」として考えると、高重量を持ち上げたり耐えたりではありません。
そのため、限界まで負荷を与えようと思ったら、それなりの回数をこなす必要も。
上級者がウェイトを用いた筋トレと自重トレーニングを併用するメニューとしているのもそのため。
ウェイトを用いれば10回3セット程度で十分に負荷を与えられるものの、自重の場合はその程度では限界までは鍛えることが難しいです。
そのため、自重トレーニングのみで限界まで負荷を与えようと思うと、回数を増やすなど時間がかかることに。
自重トレーニングがパンプアップよりもダイエット向けとされているのもそのためです。
初心者が自重の筋トレで意識するポイント
初心者が自重による筋トレをこなすにあたり、注意すべき点、意識すべきポイントについても解説します。
意識するポイント
正しい負荷のかけ方
自重トレーニングはアレンジが可能ですが、アレンジが目的ではなく、部位に負荷をかけることが目的のはず。
アレンジはあくまでも効果的に負担をかけたり、あるいは飽きないための工夫であって、決してアレンジそのものが目的ではありません。
そして、アレンジするにあたっても、正しい負荷のかけかたをこそ意識しておきましょう。
身体のバランスもありますので、正しい動きは人それぞれです。筋肉にではなく、骨や筋に負担がかかっているようでは正しい自重トレーニングではありません。
関節や筋肉の動き
筋肉や関節は可動範囲が決まっています。
これは上級者も初心者も同じ。上腕であれ肩、腰、お腹。体のどの部分も、動きは決まっていますので、動きを理解し、負荷をかけましょう。
例えば腕立て伏せ。自重トレーニングであればアレンジも可能ではありますが、膝つき腕立て伏せであれば問題ありませんが、肘や腕の角度を間違えると、筋肉ではなく筋を痛めます。
筋肉や関節の意識を理解したうえで、自重トレーニングを行いましょう。
創意工夫
創意工夫は自分自身のモチベーションを高めます。
初心者の場合、まずは運動のモチベーションが大切。トランプで競技を決めたり、スマートフォンやタブレットを使用するなど工夫してモチベーションを高めるのも良いでしょう。
自重であれウェイトを使ったものであれ、筋トレでは継続力が大切です。
しかし、筋トレは同じ動作の繰り返しなので結果が伴わないとモチベーションが低下しがち。
そこで、創意工夫で様々なトレーニングに励んでみるのもよいでしょう。
初心者にもおすすめ自重による筋トレメニュー
自重による筋トレは自由が魅力ではありますが、初心者の場合、まずはやはり基本が大切。
そこで、おすすめの筋トレメニューをいくつかご紹介します。
筋トレメニュー
懸垂
少し屈強な支えがあればどこででもできる懸垂。
自分の体を引っ張るという点では自重トレーニングですし、知名度を考えると自重トレーニングの代表格ともいえるでしょう。
懸垂のポイントとして、手ではなく背中に力を入れる点です。初心者は腕力だけで体を上げようとしてしまいがちですが、懸垂は腕ではなく、広背筋を鍛える筋トレ。
肩甲骨あたりを意識し、背中で自分の体を引っ張る感覚を覚えましょう。
初心者や体力に自信のない女性の場合、鉄棒等を用いてての斜め懸垂もおすすめです。
スクワット
スクワットもまた、自重トレーニングとなります。ウェイトを持ってではなく、中腰と直立を繰り返すだけで太ももに負荷を与えます。
また、足の角度によって鍛えられる太腿の場所が微妙に異なる点もメリット。
蟹股でのスクワットは太ももの内側、内またでのスクワットは太ももの外側に刺激を与えます。下半身の筋トレの基本でもあるので、覚えておいて損はないでしょう。
ただし、足を曲げる際の膝の角度だけは注意が必要です。
あまりにも深く曲げすぎると関節や筋線維にかかる負荷が強くなってしまうので、自分の体力と相談しながらにしましょう。
逆立ち
逆立ちもまた、自重トレーニングです。
肩回り、並びに上半身の筋トレで、自重トレーニングとして有名で、肩回り、腕に自分の体重を乗せることで自重トレーニングの中では比較的大きな負荷を与えることが可能です。
ただし、長時間行っていると頭に血が上ってしまう点、肘を曲げないと肘関節回りに余計な負担がかかってしまいますので気を付けましょう。
逆立ちが厳しいようであれば、フロントブリッジとよばれる、足を付けたままの「半逆立ち」でも上半身に十分な負荷を与えることが可能です。
また、同じ原理でヒップリフトにチャレンジしてみるのもよいでしょう。
プッシュアップ
いわゆる腕立て伏せですが、初心者は膝をついたり、あるいは少し角度を付けるなどして「初めは胸に負荷を与える」を意識しましょう。
プッシュアップバーを活用したり、あるいは手のひらだけではなく上腕全体をつけたりなど、様々なバリエーションがあります。
プッシュアップは基本的には胸の筋肉を鍛えるための物ですが、角度によって様々な部位を鍛えられる汎用性の高い動きが特徴。
創意工夫で、胸だけではなく様々な部位を鍛えてみると良いでしょう。
クランチ
「腹筋」のネーミングでも知られているクランチ。腹筋だけではなく体幹も鍛えられるこちらの運動も自重によるトレーニングです。
とくに副直筋を効果的に鍛えることができるので、ぽっこりお腹を解消したり、姿勢を改善できたりします。
クランチには、ノーマルだけではなくバイシクルクランチなど様々なバリエーションがありますが、まずはノーマルクランチで正しい負荷をかけるコツをつかみましょう。
簡単な動きなので怪我のリスクも少なく、腹直筋上部をピンポイントで鍛えることができます。