「自宅で筋トレを始めよう!」と考えている筋トレ初心者の方にとって、最初に悩ましいことは「ダンベル選び」です。
インターネットでダンベルを検索すると、さまざまな種類があって、似たような製品もたくさん見られます。
しかし、自宅筋トレのカギとなるのはダンベル選び。
使い勝手が良く、ご自身にあったダンベルを選ぶためには、正しい選び方のポイントを知ることから始めましょう。
Contents
筋トレ初心者のダンベル選び!選び方のポイントは?
筋トレ初心者がまず知っておきたいことは、正しいダンベルの選び方。
ダンベルは自宅筋トレに欠かせないアイテムですが、メーカーや種類はさまざまで自分に合った製品を選ぶことが大切です。
選び方のポイント
ダンベルの種類は「固定式」と「可変式」の2種類
一般的に販売されているダンベルには、固定式可変式の2種類があります。
それぞれの特徴を知って、あなたの目的と用途にあった方を選んでください。
固定式タイプ
「固定式」とはウエイトとグリップが一体となって固定されているタイプのダンベルのこと。
製品によって重さが決まっていて、重量設定を変えることはできませんが、ウエイトを付け替える手間がなく手軽に使えます。
可変式タイプ
「可変式」とはウエイトとグリップが別々になっているダンベルのこと。
円盤状の「プレート」と呼ばれる重りを付け替えることによって、重量をさまざまに調節できることから汎用性がありますが、用途によってプレートを付け替える手間がかかります。
ただし、プレートを取り外せることにより、コンパクトに収納できるというメリットも。
可変式を選ぶならシャフトの種類も選ぼう
さまざまな重量に変化させられる可変式。汎用性のことを考え可変式を選ぶなら、シャフトの種類によって使い勝手が大きく変わるため、シャフトに関する知識も備えておきましょう。
シャフトとは、グリップの端のことを指し、プレートの着脱に影響を与えます。
ノーマルシャフト
「ノーマルシャフト」とは、グリップ部分にプレートをそのままはめ込むタイプ。
ネジのような凹凸はなく、カラーと呼ばれる留め具でプレートを固定します。
一見手軽に感じられますが、カラーの緩みによってプレートが落下するリスクがあるため初心者向きではありません。
スクリューシャフト
「スクリューシャフト」とは、グリップの端にネジのような凹凸がついており、プレートを回しながら固定していくタイプのことです。
スクリュー式はプレートを付け替えるときに回す手間がありますが、ノーマルシャフトよりしっかりと固定されることから、筋トレ中に落下する危険性はありません。
安全性・静音性・価格・錆にくさから素材を選ぶ
筋トレ初心者のダンベル選びにおいて次のポイントとなるのは、「安全性」「静音性」「価格」「錆にくさ」から素材を選ぶことです。
それぞれの素材における4つのポイントを表にまとめますので、予算や環境にあわせて適切な素材を選びましょう。
素材 | 安全性 | 静音性 | 価格 | 錆にくさ |
アイアン | × | × | ◎ | × |
ラバーコーティング | ○ | ◎ | ○ | △ |
ポリエチレンコーティング | ◎ | ◎ | ○ | ○ |
クロームメッキ | × | × | △ | ◎ |
アイアンは鉄部分がむき出しになっていて、価格が安いことが魅力ですが落下したときの危険や騒音が気になります。
ラバーやポリエチレンでコーティングされているダンベルは、衝撃吸収性が高いことからあたったときの痛みが少なく、落下時の騒音や床への傷も防げるものの、価格はアイアンより高め。
クロームメッキはアイアンの表面にメッキ加工をしてあるダンベルで、高級感のある外観とメッキ加工による錆にくさが魅力ですが、安全性・騒音性に関してはアイアンと同等となっています。
グリップが握りやすいことも大切
筋肉を極限状態まで使用する筋トレでは、グリップが握りやすいことも大切です。
握りにくいと力が握力に分散されて筋トレ効果が充分に実感できないだけでなく、落下させてしまうリスクも高まります。
アイアンやクロームメッキは汗で滑ることから、ラバーやポリエチレンでコーティングされているダンベルの方が握りやすさでは勝ります。
ただし、グリップの太さや手の大きさも関連してくるため、できれば実際に店頭で握ってみて、最も違和感なく握れる製品を選んでください。
トレーニングへの汎用性も要チェック
最後に、行いたいトレーニング種目に対する汎用性をチェックしましょう。
汎用性があるのは「可変式ダンベル」だと最初に解説しましたが、タイプ可変式でも重量を拡張できる範囲は製品により異なります。
何キロ幅まで拡張できるか、ご自身の体力や実践したい種目に合わせて汎用性の高いものを選びましょう。
重さは何キロにする?筋トレ初心者が選ぶべきダンベルの重量
筋トレ初心者の方がダンベルを選ぶときに、いちばん迷うポイントが「重量」です。
1.5kg、5kg、10kg、20kg…とさまざまな製品が販売されていますが、重量を選ぶ際には次の3つのポイントを基準に選びます。
ダンベルの重量
適正重量は負荷とのバランスで決めよう
適正重量は筋肉に対してかけたい負荷とのバランスが重要です。
腕などの小さな筋肉を鍛えるなら10kgでも充分ですが、背中や脚の大きな筋肉を鍛えるなら20kg程度くらいが理想です。
さらに、現状におけるあなたの筋肉の状態によっても変わります。
もともと筋肉が強いタイプの方であれば大きな重量でなければ筋肉への刺激が与えられませんが、筋肉が少ないタイプの方であれば、重すぎるダンベルでは負荷が大きくなりすぎます。
そのため、適正なダンベルの重量には個人差がありますが、初心者の方でも筋トレを進めていくにつれて、重量のあるダンベルでなければ物足りなくなっていくと考えられます。
筋トレ初心者の男性であれば10kgから始め、筋肉が強化されてきたら15~20kgに重量を増やすことがおすすめ。女性であれば男性の半分の重量が適切です。
重すぎるダンベルは避けるべき!?その理由とは?
重量のあるダンベルは筋肉に大きな負荷をかけられますが、筋トレ初心者が重すぎるダンベルを使うことは避けるべきです。その理由とは、「正しいフォームが身につかない」ため。
筋トレの効果を充分に実感するためには、正しいフォームとやり方をマスターして、筋肉に適切な刺激を与えることが欠かせません。
しかし、最初から重すぎるダンベルを使うと、ダンベルを取り扱うことに必死になってしまい、間違ったフォームでトレーニングを進めてしまう可能性も。
あくまでもご自身の筋力にあったダンベルを選ぶことが大切です。
ダイエット目的の女性には軽めのダンベルがおすすめ
女性がダイエット目的で筋トレを始めるなら、軽めのダンベルがおすすめです。
重たいダンベルでは引き締まった筋肉ではなく、大きな筋肉がついてしまうリスクがあります。
遅筋と速筋の違いを知って効率的にダイエット
筋肉には「遅筋」と「速筋」があり、それぞれ次のような特徴を持ちます。
強化した結果 | 筋肉のエネルギー消費量 | 鍛える方法 | |
遅筋 | 大きくならない | 鍛えると増える | 低負荷・有酸素運動 |
速筋 | 大きくなる | 鍛えると増える | 高負荷・筋トレ |
つまり、細く引き締まった体を目指す女性であれば、遅筋を鍛えたほうが理想に近づきますが、遅筋は高重量の筋トレでは鍛えられません。
遅筋は低負荷の有酸素運動でを鍛えられることから、低重量のダンベルを使って、筋トレ回数を多くするほうが効率的。
そのため、ダイエットと筋トレで引き締まった体を目指したいなら、軽めのダンベルをおすすめします。
私がダイエット目的の筋トレで使ったのは「1.5kg」
私が筋トレ初心者のときに、ダイエット目的で使っていたダンベルは1.5kgという軽めのものでした。
しかし、二の腕のトレーニングを15回3セットやると、腕が震えるほどの負荷。そして、筋肉をつけすぎることなく二の腕の脂肪だけを落とし、-2cmのサイズダウンに成功しました。
小さな筋肉を鍛えたい女性は、まずは1.5~2kg程度のダンベルで試してみてはいかがでしょうか。
筋トレ初心者~上級者におすすめのダンベル3選
それでは、筋トレ初心者から上級者まで、幅広くおすすめできるダンベルの人気製品を3つご紹介します。
私が初心者の頃に使っていたダンベルもご紹介するので、ぜひ参考にしてください。
おすすめダンベル3選
【可変式】Wout バーベルにもなるダンベル
「バーベルにもなるダンベル」はその名の通り、グリップ部分を伸ばせることからバーベルにもなるというすぐれもの。
5kg、10kg、20kgの可変式となっており、筋トレ初心者には不足ないダンベルです。ポリエチレンコーティングで安全性・静音性にも問題ありません。
【固定式】エクリアスポーツ スリムダンベル
筋トレ初心者の女性におすすめなのが、エクリアスポーツの固定式ダンベル。
最大の特徴は、スリムで収納しやすく形が可愛いことと、重ね持ちによって重量が変えられるということ。
通常のダンベルとは違い半円形になっているため、2個重ねて円形状にすれば重量を簡単に変えられます。
実際に使ってみた感想は…
先に、1.5kgのダンベルを使っていたとお話しましたが、そのときに使っていたのはエクリアスポーツのスリムダンベルでした。やはり、2個重ねて持てるということが最大の魅力。
1.5kgを2つ持っていれば、1.5kgを1つだけで二の腕トレーニングをして、1.5kgを2つ重ねて合計3.0kgで背中のトレーニングをする…という使い方もできます。
ただし、製品として2.0kgまでしか販売されていないので、やはり女性向けの製品です。
【ケトルベル】MTG ケトルベル
グリップ部分が円形になっていて、重りが中央に1つついているタイプの「ケトルベル」という器具です。
通常のダンベルのようにつかうこともできますが、「振る」という動作による筋トレも可能となり、見た目がスタイリッシュなところが特徴です。4kgと8kgの重量展開です。
下半身&上半身をバランスよく鍛える!筋トレ初心者向け部位別ダンベル種目メニュー
それでは最後に、下半身と上半身をバランスよく鍛えられる筋トレメニューをご紹介します。
複数の関節と筋肉を動かせる多関節運動(複合関節種目)を中心にピックアップしたため、全身を効率的に鍛えたいという方に適するメニューです。
ダンベル種目メニュー
【肩・三角筋】ショルダープレス
肩の筋肉を鍛えて逆三角形のスタイルを実現させる男性向けの筋トレです。
背筋を伸ばして反動をつけず、筋肉の力だけで動かすようにしましょう。
- ベンチに横になる
- 両手のダンベルを太ももの上に乗せて縦にする
- ダンベルを肩関節まで上げる
- 息を吐きながらダンベルを上に上げる
- そのまましばらくキープ
- 息を吸いながらゆっくりとダンベルを下ろす
回数:15回
セット数:3セット
【腕・上腕二頭筋】ハンマーカール
ダンベル筋トレ初心者でも比較的簡単に実践できるハンマーカール。
「力こぶ」を作リ出す上腕を鍛えて腕のラインを美しくしてくれます。
- 両手でダンベルを持ち立つ
- 肘の関節を固定しながら肩までダンベルを上げる
- そのまましばらくキープ
- 肘が伸び切る直前までゆっくりと下ろす
回数:10回
セット数:3セット
【胸・大胸筋】リアレイズ
胸筋全般をバランスよく鍛えられるダンベル筋トレメニューです。
初心者の方向けに、椅子を使う方法をご紹介します。
- 椅子に浅めに腰掛ける
- 両手でダンベルを持ち上半身を40~60°ほど前に倒す
- 体と直角になるよう両手を前に伸ばす
- 肘を少し曲げながらダンベルが体の真横に来るまで両腕を広げる
- 肩まで上げたらそのまましばらくキープ
- ゆっくりと戻す
回数:10回
セット数:3セット
【背中・背筋】ダンベルデッドリフト
背中や肩甲骨周りの筋肉に加えて、お尻や太ももの筋肉も鍛えられるため、ヒップアップしたい女性にもおすすめの筋トレメニュー。
背筋を伸ばすことと、太ももと背中の筋肉を意識しながら行うことがポイントです。
- 太ももの前で両手にダンベルを持つ
- 上半身を倒しながら膝を曲げてダンベルをくるぶしまで下ろす
- 上半身を起こして肩を上げないよう気をつけながら胸を張る
回数:10回
セット数:3セット
【脚・大腿四頭筋】ダンベルレッグランジ
体の中でも大きな「大腿四頭筋」という太ももの筋肉を鍛えられるメニューです。
効率的に鍛えるためには背筋を伸ばし、少々重めのダンベルを使うようにしましょう。
- 両手にダンベルを持ち立つ
- 息を吸いながら右足を一歩前に出す
- 地面と太ももが並行になるまで右膝を曲げる
- 息を吐きながら元の姿勢に戻る
回数:10回
セット数:3セット
初心者向け筋トレの要はダンベル選び!ダンベル筋トレで効果を実感しよう
わざわざジムに通わなくても、ダンベルさえあれば筋トレ初心者でも引き締まった体を作りだすことが可能です。
重量を好みによって変えられるダンベル筋トレは女性にもおすすめで、継続すればきっとダイエット・筋トレ効果を実感できるはず。
「これだけで全身が鍛えられる」という方法はありませんが、ご紹介したもの以外にも体幹や腹筋向けのプログラムもあります。
動画などを探して、ぜひあなたが理想とする体を手に入れてください。